IPMという手法を駆使して

IPMとは「総合防除」の意味です。
「総合」とは、様々な防除対策を組み合わせて行うという事で、薬剤偏重による環境への悪影響を低減すると共に、より効果的な防除を目的とした手法です。
具体的には、予め防除対象生物や場所ごとに「維持管理基準」を定め、事前調査により問題点や維持管理基準を超える場所をその都度見定め、状況に見合った最適な防除対策を実施し、実施後にはその効果をきちんと判定します。

IPMって何?

英語のIntegrated Pest Managementの頭文字をとってアイピーエムといい、日本語になおすと「総合的に有害生物を管理する」というような意味になるんじゃ。

なんで英語なの?

IPMの考え方が生れたのが外国なんじゃよ。
もともとは農作物を有害生物から守る手段として始まったもので、くりかえし殺虫剤などで害虫駆除を行い続けても殺虫剤が効かない虫が出現してしまう事もあって、もっと効果的な方法を考えようということになったんじゃ。

もっと効果的な方法って?

有害生物対策にはもともといくつもの方法があるんじゃ。
「環境的対策」=有害生物の住みにくく生れにくい環境に改善する。
「物理的対策」=機械や器具で追い払ったりやっつけたりする。
「化学的対策」=薬品で追い払ったりやっつけたりする。
「生物的対策」=天敵でやっつける。
殺虫剤は化学的対策となるわけじゃが、これだけでは良い効果がでないのであれば、その他の対策もいろいろ組み合わせて行えばいいんじゃ。

もっと強い殺虫剤を使えばいいじゃない。

殺虫剤による対策は他の対策に比べて、あまりお金や手間がかからないという事もあって、昔から広く使われてきたんじゃ。
しかし、有害生物にだけよく効いて、その他の生き物や自然環境に全く影響のない薬品というのは存在しないんじゃ。
だいいち、そんなに強い殺虫剤のかかった野菜や果物は君も食べたくないじゃろう?
街中や公園等での薬剤使用も必要だが、適度な処理を行い、人間も環境も守らねばならん。

人や自然環境にもやさしい方法がIPMなんだね!

そのとおり。しかし問題もあるんじゃ。
化学的対策以外の方法は効果が出るのが遅かったり、たいへんなお金や手間がかかったりする事が多いんじゃ。
だから単純に殺虫剤を使わないというのではなく、その場の状況をよく観察して、先ずはどこまで有害生物を減らせば実際の害を防げるのか、どんな対策の組み合わせが良いのか、それはいつ行うべきなのか、などをきちんと計画してから実施する必要があり、それには有害生物それぞれの習性やさまざまな対策の知識を正しく学習しなければならん。知識と技術を併せ持ったペストコントロールの専門家でないとIPMはできないのじゃ。

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